一方、北海道議会でも政務活動費から会費が支出され使い切れなかった分が翌年度に繰り越されている「議員連盟」があることがNHKの取材でわかりました。
北海道議会には、国際交流や地域振興などを目的に少なくとも16の「議員連盟」があります。
NHKが入手した内部資料によるとロシア・サハリン州との交流を目的に結成され、道議会議員の8割以上が加盟する「北海道・サハリン交流促進北海道議員連盟」は、年間で1万2000円の会費を徴収しており、ほとんどの会員の議員が政務活動費から会費を出していました。
しかしこの議員連盟では、徴収した会費を使い切れずに、平成27年度は118万円、昨年度は167万円余りを翌年度に繰り越していたことがわかりました。
道議会事務局によりますと、政務活動費を「議員連盟」の会費に充てることは問題ないものの、政務活動費は、年度ごとの使用に限られており、使い切れなかった場合は、道に返納することが条例で定められています。
これについて北海道・サハリン州交流促進北海道議会議員連盟の事務局長を務める梶谷大志道議は「繰越金が出たため今年度は会費を徴収していないが、年間いくらの活動資金が必要なのか、また、繰越金が発生するものに政務活動費を充当するのがいいのかどうか、所属議員で検討したい」と話しています。
また、ベトナムとの友好を目的に結成された「日越友好北海道議会議員連盟」でも加盟する議員の9割を超える88人が政務活動費から年会費6000円を出していますが、平成27年度には86万円余り、平成28年度には85万円余りが翌年度に繰り越されていました。
日越友好議員連盟の事務局長を務める笠井龍司道議は「年度ごとの使用に限られる政務活動費の性格を考えると、繰り越しはよくなかった。今後は、会費の額などについて見直すことも検討する必要がある」と話しています。