大学病院と地方の病院が映像や音声をリアルタイムに共有することで心筋梗塞などの手術をサポートする遠隔治療が、茨城県つくば市の大学病院で始まることになりました。大学病院によりますと、循環器に疾患のある患者に対する遠隔治療の実用化は全国で初めてだということで、地域医療の充実につながると期待されています。
これは、つくば市の筑波大学附属病院と茨城県神栖市の神栖済生会病院が連携して始めるものです。
このシステムでは、まず、地方の病院で行われる心筋梗塞や狭心症など循環器に疾患がある患者の手術の際に、手術中のX線映像と音声が大学病院側にリアルタイムで送られてきます。
それに対して大学病院の専門医が映像を確認して、画面上にアドバイスを書き込むなど手術をサポートするということです。
10万人当たりの医師の数が全国で2番目に少ない茨城県の中でも、神栖市のある地域は最も医師不足が深刻で、新たなシステムでより高度な治療が迅速に行えるようになり、医師の育成にもつながると期待されています。
大学病院によりますと、循環器に疾患のある患者に対する遠隔治療の実用化は全国で初めてだということで、筑波大学附属病院循環器内科の青沼和隆教授は「大学病院の医師が手術に立ち会っているのと同じ環境を作ることができるので、今後は救急医療などにも応用したい」と話しています。
(引用:NHKニュース(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170913/k10011137671000.html))