河津町の複合施設建設計画を巡り、相馬宏行町長の解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票は8日投開票され、賛成票が有効投票の過半数に達し、リコールが成立した。地方自治法の規定で、相馬町長は同日付で失職した。9日から50日以内に町長選が行われる。
静岡県市町行財政課によると、記録が残る1982年以降、市町長のリコール成立は県内3例目。開票結果は有効投票4340票に対し、解職に賛成が2816票、反対が1524票だった。当日有権者は6384人(男3096人、女3288人)、投票率は68・81%。
相馬氏は町役場で記者会見し、「人口減少が進む中、町の将来を見据えた事業だっただけに多くの反対の声は残念」と受け止めた。町長選については「今のところ考えていない」としたが、「これだけ私の不信任票が出たことを含めて支援者とゆっくり話し合いたい」と述べ、不出馬の可能性も示唆した。
解職請求者の稲葉誠次さん(67)は「町民が町のことを真剣に考えて投票した結果。複合施設の事業を止められて一安心している」と振り返った。
町の計画によると、複合施設には子育て支援センターや文化ホールなどが入り、津波避難場所としての防災機能を併せ持つ。これに対し「事業費が高額で町民理解を得ていない」として、住民グループ「あしたの河津をつくる3168」がリコールを本請求した。
相馬氏は2期目。任期は2018年4月25日までだった。当面は飯田起与副町長が町長代理を務める。■河津町長解職請求住民投票結果
賛成 2,816
反対 1,524
▽投票総数4,393▽有効4,340▽無効53
(引用:静岡新聞アットエス(http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/410487.html))