東大は30日、大学院に在籍していた元女子大学院生の博士論文に盗用があったとして、博士号を24日付で取り消したと発表した。全体の約3割に不適切な引用などがあった。東大での論文盗用などによる博士号取り消しは2010年以降6人目。
東大によると、問題があったのは大学院学際情報学府学際情報学専攻で13年3月に博士課程を修了した当時、中国籍の元院生。日中の新聞比較などに関する論文の320カ所で、他人の著作物の文章を勝手に引き写したり、用語などを少し変えて使用したりしていた。
外部からの指摘を受け東大が調査。周氏は故意ではないと説明しているが、東大は不適切な引用が主要部分に及ぶことから「研究成果の盗用に当たる」と判断した。
東大では過去の事例を受け、不適切な引用をチェックするソフトを導入しているが、今回の論文は導入前のものだった。
石井洋二郎理事・副学長は「極めて遺憾であり、再発防止に全学を挙げて取り組む」とのコメントを出した。
(引用:毎日新聞(https://mainichi.jp/articles/20171201/k00/00m/040/051000c))